移転候補オフィスの比較ポイント

移転オフィスの選定は慎重に

オフィス移転の際には、候補としていくつかのオフィスをピックアップするでしょう。その中からどのオフィスを選ぶかは迷ってしまうと思います。オフィス移転は、会社の一大イベントです。頻繁にオフィス移転できるわけではありません。オフィス移転には手間や費用もかかってしまいます。オフィス移転の際には、十分な検討をし、後悔のない選択をすることが非常に重要になってきます。

オフィス移転の際には、複数の候補の中から、最適なところを選ばなければなりません。もし選んだオフィスに問題があれば、何年も我慢しなければならないことにもなってしまいます。移転候補オフィスを選ぶポイントを知っておき、後悔のない選択ができるようにしておくことが大切です。

①コスト

オフィス移転に際して、物件選びをするときには、移転コストを意識しておくことが重要です。オフィス移転の候補物件としては、たくさんの物件をピックアップするでしょう。このうち、どの物件を選ぶかによって、移転にかかるコストは変わってくるはずです。

オフィス移転のコストとしては、新しく借りる物件の前払賃料や保証金、仲介手数料などがかかります。また、旧オフィスの原状回復費用や、新オフィスの工事費用も必要になります。移転するときには、通常、引越し業者に依頼することになります。引越し業者に払う費用も必要になるでしょう。

移転先オフィスとしてどの物件を選んでも、旧オフィスの原状回復費用は変わらないはずです。しかし、新しく借りるオフィスの保証金や工事費用は、どの物件を選ぶかによって違ってきます。さらに、賃料のわずかの違いも、長期的に見ると差が大きくなります。候補物件を比較するときには、こうしたコストの違いを一覧表にして、一目でわかるようにしておくと便利です。

 

②グレード・規模

移転先となるオフィスのグレードや規模は気になるでしょう。今よりもグレードの低いオフィスに移転したいと思う人はいないはずです。オフィス移転というのは、それにより社員全員が気分を一新し、モチベーションをアップするきっかけになります。社員の士気が高まることで、売上もアップする可能性があります。オフィス移転に際しては、オフィスのグレードをアップすることを目指し、社員のために前向きに仕事ができる環境を用意するのがいちばんです。

たとえば、社員の人数が変わらないのに、今よりも狭いオフィスに移転するとなると、社員は窮屈に感じるでしょう。オフィス移転の際には、できるだけオフィスの規模を大きくすることを考え、事業拡大を目指すのがおすすめです。社員が増えても快適に働けるオフィスを用意しておきましょう。

オフィス移転をするなら、全社員が今よりもワクワクして働けるオフィスを選ぶべきです。今よりもグレードの高い、規模の大きなオフィスを移転先に選ぶようにしましょう。

 

④設備・機能

移転先オフィスを比較するときには、オフィスの設備や機能に注目するべきです。一口にオフィスビルと言っても、ビルによって用意されている設備や機能は随分違ってきます。古いビルでも、最新の設備や機能を備えているところなら、安心してビジネスを行うことができるでしょう。オフィスの広さや立地だけでなく、ビルの設備や機能がどのようになっているかを見て、移転先を決めるのがおすすめです。

たとえば、現代のオフィスにおいて、コンピュータを導入するためのIT環境は欠かせないものです。コンピュータを使用するためには、通信環境も必要ですから、通信環境に問題がないかも重要なチェックポイントになります。

オフィスビル自体が、最新のIT環境導入に積極的であるかも確認しておくべきでしょう。ビルによって、入居前の工事をするにも制限があることがあります。オーナーや管理会社が、事業をスムーズに行うための環境整備に理解があることが非常に重要と言えるでしょう。

 

⑤立地・環境

オフィスの立地や環境は、移転先を選ぶ際の重要な条件になってきます。移転先オフィスを探すときには、エリアを決めなければなりません。希望のエリア内にオフィスが立地していることが大きなポイントですが、候補エリアより少し外れた場所に条件にピッタリの物件が見つかることもあります。立地条件はできるだけ広く考え、その中で物件を探し、迷ったときには最も便利な場所にあるオフィスを選ぶとよいでしょう。

オフィスは毎日長時間を過ごすところですから、周辺環境も重要です。住宅街かオフィス街かで、雰囲気も随分違ってきます。

他社との交流や取引上の利便性を重視してオフィス街の物件を選ぶ方法もあります。できるだけ静かな環境でのびのびと仕事をしたいなら、住宅街の物件の方が良いかもしれません。企業のイメージと街並みがマッチしているとなお良いでしょう。

移転先オフィスを決めるときには、オフィスに何を求めるかを考えておくべきです。その上で、候補物件を比較するようにしましょう。

初期費用だけでなく費用は通年で考える

オフィス移転の際に気になるのは、移転費用でしょう。オフィスの移転費用を考えるときには、つい初期費用にばかり気を取られてしまいがちです。しかし、オフィス物件を比較するときには、初期費用だけを見るのではなく、1年間にどれだけの費用がかかるかをきちんと比較するべきでしょう。

オフィス移転の初期費用としては、貸主に支払う保証金や前払賃料、不動産業者に支払う仲介手数料、内装工事費用、引越し費用などがあります。初期費用がかかるのは最初だけですが、オフィスの賃料や管理費は毎月かかってくることになります。

初期費用が多少高くなっても、賃料と管理費を合わせた額が安くなったら、長い目で見ると得な結果になります。オフィス移転後、通年でどれくらいの費用がかかるかを書き出して、比較すると良いでしょう。

物件によっては、賃料が一定期間無料になるフリーレント契約ができる場合もあります。フリーレント契約ができれば、初年度にかかる費用を大きく抑えられますから、コスト的なメリットが大きくなります。

諦めずに他のエリアや別の業者に相談する

移転先オフィスを探しても、希望条件に合う物件がなかなか見つからないこともあると思います。移転先候補になる物件が見つからないとしても、オフィス移転を諦める必要はありません。移転先の候補エリアを少し広げるだけで、条件に合う物件が出てくることがあります。移転先はなじみのあるエリアで探してしまいがちですが、これまでなじみのない場所でも、事業を行うのに適したところがあるかもしれません。他のエリアを考えてみるのも良いでしょう。当初の条件を絶対と考えるのではなく、条件を変えて探してみることが大切です。

移転先オフィスを探すときには、不動産業者やオフィス移転業者に相談すると思います。業者によって独自で抱えている物件もあるため、業者を変えることで希望条件に合うオフィスが見つかることもあります。最初に相談した業者の言うことだけを参考にするのではなく、他の業者にも相談するなどし、いろいろな方法で移転先オフィスを探すことを考えましょう。

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