オフィス移転のスケジュールを計画

 

オフィス移転までのおおまかなスケジュールを作成

 

オフィスや事務所の移転を実施するとき、最初にしなければならないのが移転スケジュールの作成です。と言っても、初めてのオフィス移転では、そもそもどのようにスケジュールを組めばよいのかもわからないでしょう。

オフィス移転では、細かなスケジュールにこだわる必要はありません。スケジュールを作成するコツは、余裕を持ってプロジェクトを開始することです。また、おおまかなプランを作成しておき、細かなことは状況に応じて柔軟に対処できるようにしておくことも必要です。

オフィス移転は最短でも6ヵ月はかかる

オフィス移転は、現実にオフィスの場所を移転する作業にとどまりません。オフィス移転をきっかけに、事業全体を見直す必要性があります。オフィス移転までにかかる期間は6ヵ月から1年程度と考えるべきです。早めにプロジェクトにとりかかりましょう。

オフィス物件の賃貸借契約では、一般に、6ヵ月前には退去予告をしなければならないことになっています。つまり、オフィス移転の準備には、少なくとも6ヵ月はかかるということです。もちろん、すぐに条件に見合った物件が見つかるとは限りません。通常の業務もあり、移転業務にだけ集中できるわけではないでしょう。オフィス移転を考えたときには、1年くらい前から計画的に進めるのがおすすめです。

なお、スモールオフィスでは、退去予告が3ヵ月前ということもあります。通常業務を進めながらの3か月はあっという間ですから、やはり6ヵ月くらい前から移転プロジェクトを開始すべきでしょう。

万一オフィスの退去が遅れた場合には、違約金が発生することになってしまいます。短期間での移転でかかる負担は予想以上のものです。オフィス移転プロジェクトの開始は、早すぎるくらいでもかまいません。余裕を持ってスケジュールを組みましょう。

目標の移転完了日から逆算

オフィス移転を考えるなら、まず、移転完了日を決めましょう。通常業務の片手間に移転準備を進め、ある程度準備ができたら移転完了日を決めるというのでは、何もかもが中途半端になってしまいます。目標の移転完了日を定めてから、移転プロジェクトをスタートさせましょう。

通常業務との兼ね合いも考えなければなりません。年末などは区切りがいいですが、他の業務が忙しく、移転業務に時間が割けない可能性が高いでしょう。移転完了日は、繁忙期は避け、通常業務への負担が少ない時期に設定するのが賢明です。

なお、オフィス移転は、心機一転して、会社を再出発する日です。会社の本店を移転した日は登記され、記録上も残ることになります。大安吉日など、縁起の良い日を選ぶのがおすすめです。

移転完了日が決定したら、そこから逆算して、オフィス移転プロジェクトを開始する日を決めます。オフィス移転にかかる期間は少なくとも6ヵ月ですが、できるだけ余裕を持ってスケジュールを組むようにしましょう。

と言っても、オフィス移転プロジェクトにばかり集中していると、他の業務に支障が出てしまいます。移転完了日まで6ヵ月から1年の間で、プロジェクトを開始するのがよいでしょう。

最初のスケジュールはあくまでも目安

オフィス移転を決め、移転プロジェクトを組んだけれど、予定通りにプロジェクトが進まないこともあるでしょう。オフィス移転が初めての場合、当初のスケジュールにそもそも無理があることもあります。大きな仕事が入り、そちらを優先しなければならないこともあるでしょう。

オフィス移転で最初に組んだスケジュールは、絶対ではありません。オフィス移転は会社の本来の業務ではありませんから、どうしても無理な場合にはスケジュールの変更を考えましょう。

オフィス移転をスケジュール通りに進めることにこだわってしまうと、負担が大きくなってしまいます。本来の業務に支障が出れば、本末転倒です。最初のスケジュールは目安にすぎません。状況に応じて、柔軟にスケジュールを変更することも大切です。

急ぎでオフィス移転完了させたい人へ

 

オフィスの移転スケジュールを組んでも、計画通り進まないことはあります。また、何らかの事情で、十分なスケジュールを組む時間がないのに、すぐに出て行かなければならないこともあるでしょう。

退去時期がもう間近に迫っている場合、急ぎでオフィス移転を完了させなければなりません。オフィス移転作業にかかる作業は、通常よりも短縮できることがあります。オフィス移転作業を急いで完了させるためにできることを知っておきましょう。

作業を同時並行で進める

オフィス移転にかかる作業はいくつもあります。移転にかかる時間を短縮するには、1つずつ移転作業を進めていくのではなく、同時進行で進めることが大切です。

たとえば、オフィスを選定してからレイアウトを考えていると時間がかかってしまいます。希望するレイアウトをある程度イメージしておきオフィス選定作業を行った方が、効率よく進められるということです。通信工事や内装工事などは、それぞれの業者と打ち合わせし、並行して進められるかどうかを確認しておくとよいでしょう。

オフィス移転を急いでいる場合には、作業効率を意識したスケジュールを組まなければなりません。1つの作業が終わってから次の作業に移るのではなく、いくつかの作業を同時並行して進める形にしましょう。

その他にも原状回復工事や引っ越し行う業者選定も複数社に見積もりを出してもらうと時間がかかるので、時間がない場合は一括で行ってもらえる専門会社に依頼するのも良いでしょう。

必要工事を平日夜間にも行う

オフィス移転の際には、通信工事や内装工事などが必要になります。オフィス移転に必要な工事は、ビル内の他のテナントに迷惑がかかるため、平日昼間にはできないのが一般的です。と言っても、土日にしか工事ができないとなると、移転完了までに時間がかかってしまうでしょう。業者の方も土日は予約がいっぱいになっており、簡単に予約が取れないことがあります。

オフィス移転にかかる時間を短縮する方法として、平日夜間に移転工事を行うことを検討しましょう。夜間でも可能な工事や対応してくれる業者はあります。夜間工事の場合、余分なコストがかかることがありますが、急いでいるなら仕方ありません。オフィス移転を早く終わらせたい場合には、平日夜間に工事を入れられないかどうか、業者と交渉してみましょう。

間に合わない場合は仮移転を行う

オフィスの退去日が近づいているのに、作業が進んでおらず、間に合わないということもあります。また、オフィス移転を決めたのに、移転先が決まらないこともあるでしょう。

予定している退去日までに移転作業が完了しない場合には、貸主から損害賠償金を請求されてしまいます。退去日までにオフィス移転作業が完了しそうにない場合、仮移転を考えるべきでしょう。

仮移転する場合には、今のオフィスか移転先のオフィスのどちらかの近くにトランクルームを借りて、荷物を入れておきます。業務を行うためには、短期間借りられるレンタルオフィスを活用しましょう。その場合、大きな什器などは買い替えることになりますので、最低限必要なもの以外は処分し、居抜き物件やレンタルオフィスのようにオフィス家具がそろっている事務所やオフィスを選ぶと良いでしょう。

仮移転は応急措置にすぎません。本来の拠点で業務ができるよう、速やかに移転作業を完了させることが大切です。

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