おにぎりを食べるリフレッシュエリア設置で社内のコミュニケーションが円滑に

GROOVE X代表取締役 林 社長

移転の経緯

秋葉原のシェアオフィスで3名から始めたのですが、1年で30坪30名に。手狭になったので、200坪のオフィスへの移転を決めました。

物件探しの進め方

ロボットを開発する会社なので、秋葉原にいればパーツなども買いやすいという利点があるため、近場での移転という選択肢もあったのですが、あえて秋葉原を出て人形町にしました。弊社は次世代を担う新産業の立ち上げを目指しており、その産業をどのエリアから発信するかは、将来を考えるととても重要です。人形町という町は、江戸時代には無機物に魂を吹き込む事を生業とした人形師たちが集まっていたので人形町と名付けられたそうです。私達の取り組みは、人形町の職人の魂を引き継いでものをつくっているとも言えるわけです。私達の新世代のロボットは、日本のモノづくりの歴史の延長にあるという事を意識した結果、職人の魂を名に冠する人形町から、世界に発信していきたい、と思ったのでした。オフィス探しの前に私は個人的に人形町に住んでみたのですが、歴史を感じる町で、人形師は既にいないものの、代わりに今は食の職人が飲食に魂を込めて切磋琢磨している町だと感じます。歴史と職人魂を感じる町に浸る事で会社の文化育成にも良いと期待しての移転ですが、ついでにお昼も楽しめるので社員に好評ですね。

物件を決めたポイント

駅から近いので立地の良さはとても感じます。築30年以上経っているのですが、耐震基準はクリアしており、メンテナンスも行き届いていています。賃貸条件も問題なく、当初予定よりも広めのオフィスで、更に管理会社の方が良い人ばかりで、相談もし易いです。安心して入居していられる点がとても気に入りました。

オフィス内装のテーマ

ロボットを作る上で何が一番難しいかというと、異なる領域の人たちが一緒になって一つの製品を作る、しかも過去に誰も作ったことのない製品を作る、これが難しいわけですね。誰もやり方が分かっていない領域がたくさんあって、更にそれを実現しようとすると色々な人たちが協力をしあわなければならない。たとえば多くの既存企業でおこりがちな問題としては、母屋がソフトウェアの会社ならソフトウェアの文化に染まり、ハードウェアならハードウェアの文化に染まるなど、どこかの領域の文化が強く、他の領域がそれに従属する事になってしまうケースが多いようです。するとその会社の稼ぎ頭の事業の文化に引きずられてしまい、それ以外の領域が動きづらくなったりする。加えて、縦割りの組織というのは短期的な目標には成果が出やすいかもしれませんが、長期的なプロジェクトになるモノづくりでは、ユーザー体験として穴だらけの製品が出来上がってしまうケースが散見されます。それは縦割り組織のコミュニケーション構造が、そのまま製品に反映されてしまうからです。ただしそれが許されないのがロボット開発で、素材、構造、電気、ソフトウェア、すべての専門間(部署間)の壁をどう取り払うかがポイントだと思っています。故にまず物理的な壁をなくすべく、200坪を複数フロアに分けることなく、1フロアでお借りしました。ロボットはあまりに複雑な製品なので顔を見合わせて情報交換をし、隣で仕事をしている人が何をしているか感じることが出来て、遠くの部署で何か盛り上がっていたらすぐに気づけるようにレイアウトを意識しました。デスクは結果、島形になっているのですが、コミュニケーションは島単位ではなく、背中を合わせた通路単位で活発になるように考えています。通路に置かれたロボットを取り囲んで議論できるなど、一体感のあるコミュニケーションを目指しました。

移転後の変化

一つはみんなの集まれる場所(リフレッシュエリア)を作ったのですが、19時になるとご飯を炊き、おにぎりをつくります(笑)みんなでおにぎりを食べながらコミュニケーションを取る交流の場となってます。これは現代における「(高度成長期の)タバコ部屋」なのかなと思っています。同じ釜の飯を食うという体験が現代社会においてもリアルに効くんです。

ビルサクでの物件探しについて

1番素晴らしいなと思ったのは、各物件の価格トレンドを的確に把握されていることだと思います。他の会社さんから提案を頂いてもここまでしっかりとした情報は出てきませんでした。相場観を熟知されていることにおいては、他の仲介さんよりも突出していると思いますし、それを背景にした交渉力もお持ちだと感じました。限られた予算の中で物件を探すためには、こういった正確な情報を提供いただけるのはとても重要なことだと思います。

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