更新日:2026年4月9日
「業者に声をかけたいけど、どこに頼めばいいかわからない」「引越し業者だけに任せれば大丈夫なのか、それとも内装会社も別で探す必要があるのか」——オフィス移転の担当者になって最初にぶつかる壁が、この業者選びです。
「業者に声をかけたいけど、どこに頼めばいいかわからない」「引越し業者だけに任せれば大丈夫なのか、それとも内装会社も別で探す必要があるのか」——オフィス移転の担当者になって最初にぶつかる壁が、この業者選びです。
オフィス移転は、荷物を運ぶだけでは済みません。内装の工事、ネットワーク回線の移設、レイアウト設計、原状回復工事など、複数の工程が重なり合います。それぞれ別の業者に依頼すると、調整の手間だけで担当者の工数は膨大になります。
この記事では、オフィス移転業者の種類と特徴、費用の相場、失敗しない選び方のポイントを順番に解説します。「窓口を一本化してラクに進めたい」という方にも、具体的な方法をお伝えします。
読み終えた後には、自社の規模や優先順位に合った業者のタイプが明確になり、スムーズに動き出せる状態になっているはずです。
目的別に選ぶ!オフィス移転業者の3つのタイプ

一口に「オフィス移転業者」といっても、得意とする領域は業者ごとに大きく異なります。「引越しが得意な業者」「空間デザインが得意な業者」「移転全体を取りまとめる業者」の3種類に分けて理解しておくと、最初の相談先を迷わず決められます。
引越し専門業者:運搬コストを最小限に抑えたい企業向け
引越し専門業者の強みは、荷物の運搬効率とコストの安さです。デスクや書類、OA機器などをまとめて運び出し、新オフィスへ搬入する作業を専門に行います。
適しているのは、移転距離が短い、あるいは荷物の量が少ないケースです。「設備はそのまま使えるし、とにかく物を運べればいい」という企業なら、引越し専門業者への依頼が最もシンプルで費用を抑えられる選択肢です。
ただし、内装工事や回線工事は対応していないため、それらは別途専門業者を探す必要があります。業者間の調整は担当者が自分で行うことになる点を念頭に置いておきましょう。
内装・デザイン会社:ブランディングや働きやすさを重視する企業向け
内装・デザイン会社は、オフィスの空間設計を得意とします。レイアウトのプランニングから間仕切り工事、床材・照明の選定まで、働く環境を一からつくり上げる工程を担います。
「移転を機に社員が働きやすいオフィスに刷新したい」「採用活動で魅せられるようなエントランスをつくりたい」といったこだわりがある企業にとっては、最も頼りになる存在です。
一方で、荷物の運搬や物件の手配は対応範囲外のことが多く、それらは引越し業者や不動産仲介と別途連携する必要があります。デザインへの投資が増える分、トータルコストも高くなりがちです。
総合コンサル(PM型):物件探しから入居まで丸投げしたい多忙な企業向け
物件の選定から契約交渉、内装設計、引越し作業、回線工事の手配まで、移転に関わるすべての工程をワンストップで管理してくれるのが、総合コンサル(プロジェクトマネジメント型)と呼ばれる業者です。
専任の担当者が各工程の業者をとりまとめ、スケジュール管理も代行します。担当者は窓口ひとつに連絡するだけで移転が進む仕組みのため、本業を止めずに移転を完了させたい企業に向いています。
費用はほかのタイプより高くなる傾向がありますが、「担当者の工数削減」「スケジュールのミス防止」という観点で見ると、トータルのコストパフォーマンスは高いといえます。
【2026年最新】オフィス移転業者の費用相場と内訳
移転費用の全体像を把握しておくことは、業者選びの前提として欠かせません。「想定より高かった」「追加費用が積み重なった」というトラブルを防ぐため、主要な費用項目ごとに相場を確認しておきましょう。
従業員1人あたりの引越し費用と坪単価の目安
オフィス移転にかかる費用の総額は、1坪あたり20万円〜50万円程度が相場とされています。この金額には、物件の契約費用、内装工事費、引越し作業費など、移転に伴うほぼすべてのコストが含まれています。
1人あたりに必要なオフィス面積は2.5〜3坪が一般的です。従業員30名の企業であれば75〜90坪程度が必要になります。内装工事は坪単価10万〜30万円程度が目安ですが、物件の状態によって大きく変わります。
荷物の運搬作業に限った費用であれば、従業員1人あたり2万〜5万円が目安です。ただし3〜4月や9月といった引越し繁忙期は、通常の1.5倍以上になることもあるため、時期の調整も重要です。
スケルトン物件(内装がゼロの状態)の場合は工事費が高くなり、居抜き物件(前のテナントの内装をそのまま使える物件)の場合は工事費を大幅に削減できます。居抜き物件を選択することで、内装工事費をスケルトンと比べて半額近くに抑えられるケースも珍しくありません。
見積もりで必ずチェックすべき「追加料金」の発生ポイント
見積もりの段階では安く見えても、実際には追加費用が発生しやすいポイントがいくつかあります。事前に把握しておくことでトラブルを防げます。
まずB工事(ビル指定業者による工事)です。ビル側が施工業者を指定するため、入居者が業者を自由に選べず、相場より高い金額になりやすい項目です。空調設備の変更や防災設備の工事が代表的で、金額は物件によって大きく異なります。
次に、旧オフィスの賃料との重複期間です。新旧オフィスの賃料が同時に発生する期間が生じると、その分がそのままコストに上乗せされます。移転スケジュールを精密に組むことで回避できるため、タイムラインの設計は慎重に行いましょう。
ほかにも、引越し業者の休日・深夜割増料金や、大型什器の分解・組み立て費用が別途発生するケースがあります。見積もりを依頼する際は「追加料金が発生する条件はありますか」と確認しておくのが安心です。
旧オフィスの原状回復と不用品処分にかかるコスト
移転の費用を考えるとき、旧オフィスの退去に関わるコストを見落としがちです。原状回復工事費用は1坪あたり3万〜8万円程度が相場で、ビルのグレードや入居年数によって金額が変動します。
注意が必要なのは、ビルによってはオーナー指定の業者に依頼しなければならない場合があることです。指定業者からの見積もりが相場より高く提示されるケースもあるため、明細の内容をきちんと確認することが重要です。
不用品の処分費用は物量によって異なりますが、2トン車1台分程度で7万〜8万円、4トン車1台分では12万〜15万円が目安です。移転直前に慌てて処分先を探すと割高になるため、早めに業者へ相談しておくことをおすすめします。
失敗しないオフィス移転業者の選び方5つのポイント
業者の種類と費用感を把握できたら、次は具体的な選定基準です。価格だけで業者を選ぶと、後になって「対応範囲が思っていたより狭かった」「トラブル時にフォローしてもらえなかった」という事態になりかねません。以下の5点を軸に評価すると、後悔のない選択ができます。
移転実績:オフィス特有のインフラ工事に精通しているか
住居の引越しとオフィス移転では、難易度がまったく異なります。オフィス移転では、LAN配線工事、電話回線の移設、セキュリティシステムの設置など、専門的なインフラ工事が必要になります。
「オフィス移転の実績が何件あるか」「自社と近い規模(従業員数・坪数)の移転を経験しているか」を確認しましょう。実績豊富な業者はトラブルのパターンも把握しているため、問題が起きた際の対応が早く、担当者の安心感も格段に高まります。
対応範囲:どこまでをワンストップで任せられるか
業者によって、対応できる範囲が異なります。物件の紹介から内装設計、工事の手配、引越し作業まで一括で任せられる業者もあれば、荷物の運搬だけしか対応していない業者もあります。
まず「自社が何を外注したいか」を整理し、それに合った対応範囲を持つ業者を探しましょう。あれもこれも一社にまとめたい場合は、後述するワンストップサービスを提供している業者が適しています。
提案力:レイアウトや移転スケジュールの最適化ができるか
良い業者は、依頼された作業をこなすだけでなく、「今のオフィスの課題は何か」「新オフィスでどう解決するか」という視点から提案してくれます。
初回の打ち合わせで「うちの移転の特殊性を理解してくれているか」「具体的な数字や事例を使って説明してくれるか」を観察すると、提案力の高さがわかります。ヒアリングの質が低い業者に移転を任せると、引き渡し後に「こんなはずじゃなかった」という事態が起きやすいです。
サポート体制:土日祝の作業や入居後のトラブル対応は万全か
オフィス移転の引越し作業は、業務への影響を最小限にするために土日や祝日に行うことが多いです。休日でも対応してもらえるかどうかを事前に確認しておきましょう。
また、入居後に「LANがつながらない」「什器の配置を変えたい」といったトラブルや微調整が発生することがあります。入居後のアフターフォローを明確にしている業者を選ぶと、移転後も安心して任せられます。
相見積もりの比較方法:金額だけでなく「条件」を揃えて評価する
複数の業者から見積もりを取る際に注意したいのが、条件を統一することです。業者によって「何を含めているか」が異なるため、価格だけを並べても正確な比較にはなりません。
たとえば、Aの見積もりには原状回復費用が含まれていて、Bには含まれていないケースがあります。「どの費用が含まれているか」「含まれていない項目は別途いくらかかるか」を各社に明示してもらい、条件を揃えた上で比較しましょう。見積もり依頼時に「同じ条件でお願いします」と伝えておくと、比較がしやすくなります。
オフィス移転におすすめの主要業者一覧と特徴比較
オフィス移転業者は、大きく「総合力・PM型」「引越し特化型」「デザイン・工事型」の3カテゴリーに分けられます。それぞれの代表的な業者タイプと特徴を把握しておくと、自社のニーズに合った相談先を絞り込みやすくなります。
【総合力・PM型】全国対応の優良オフィス移転コンサル
総合力・PM型の業者は、物件探しから引き渡しまでを一元管理します。担当のプロジェクトマネージャーが各工程の業者との調整役を担うため、担当者は窓口に連絡するだけで移転が進みます。
物件の仲介機能も持っている業者であれば、物件探し・契約交渉・内装設計・引越し・各種手続きまでをまとめて依頼できます。担当者の負担を大幅に減らしたい企業、あるいは移転経験がない企業にとって、最も頼りになる選択肢です。
なかでも、ビルサクのようなオフィス移転コンサルティング会社は、物件の仲介から内装工事の手配まで一気通貫でサポートする体制を整えています。移転先の物件選定と内装の相談を同時に進められるため、工程の無駄を削減できます。
【引越し特化型】オフィス移転のノウハウが豊富な大手運送会社
サカイ引越センターや日通、アートコーポレーションなど、大手引越し業者の多くがオフィス移転サービスを提供しています。全国規模のネットワークを持つため、遠距離移転でも安定したサービスが受けられます。
荷物の梱包資材の提供、精密機器の特殊梱包、什器の分解・組み立てといった作業を専門的に行います。引越し作業そのものをコストを抑えて依頼したい企業に向いています。
ただし、内装工事や物件の手配については対応外のケースが多く、それらは別の業者と並行して契約する必要があります。
【デザイン・工事型】空間設計に定評のある内装専門業者
コクヨマーケティングやオカムラ、イトーキといったオフィス家具メーカー系の会社は、レイアウトの設計から什器の選定・設置まで一貫して対応します。社員の生産性や快適性を高める動線設計、ブランドイメージを反映した内装デザインなど、空間の質にこだわりたい企業に適しています。
自社ショールームを持つ業者も多く、実際の家具や素材の質感を確認してから選定できるのも強みです。内装・設備工事に特化しているため、物件の仲介や引越し作業は別の業者に依頼することが前提になります。
担当者の工数を大幅削減!ワンストップサービスを活用するメリット
オフィス移転の担当者になって最初に驚くのが、関係者の多さです。物件仲介業者、内装設計会社、引越し業者、電話回線業者、電気工事業者——それぞれに連絡を取り、スケジュールを調整し、見積もりを比較しなければなりません。本業と並行しながらこれをこなすのは、多くの担当者にとって相当な負荷です。
複数業者との煩雑なやり取りを窓口ひとつで完結
ワンストップサービスを提供する業者に依頼すると、担当者の連絡先は基本的に一つだけになります。内装の進捗状況も、引越し業者の手配状況も、すべてその窓口から報告が届きます。
複数業者を自分でとりまとめる場合、A社に確認したことをB社に伝え、B社の返答をA社に共有する——というリレー作業が延々と続きます。情報の伝達ミスや認識のズレが積み重なると、最終的には「言った言わない」のトラブルにつながります。ワンストップサービスはこの問題を構造的に解決します。
また、各工程の業者を個別に手配すると、それぞれの見積もりを取り、契約書を確認し、請求書の処理を行う必要があります。ワンストップ型であれば、契約も請求もまとめて一本化できるため、経理処理の手間も大幅に減ります。
工程管理のミスを防ぎ「入居当日に仕事ができない」リスクを回避
オフィス移転で最も避けたいのが、入居当日に業務が止まることです。「LANがつながらない」「電話が使えない」「什器が搬入されていない」——こうした事態は、複数業者を個別に手配した場合に起きやすいトラブルです。
たとえば、内装工事の完了が1日遅れると、その後に予定していた引越し作業も後ろ倒しになります。それが回線工事の日程とぶつかれば、さらにスケジュールが乱れます。自分でとりまとめている場合、この連鎖を担当者が検知して修正しなければなりません。
ワンストップサービスでは、プロジェクトマネージャーが全工程の進捗を一元管理します。どこかで遅れが生じても、他の工程への影響をリアルタイムで調整してくれるため、入居当日に業務が止まるリスクを大幅に低減できます。
まとめ:自社の優先順位に合った最適なパートナー選びを
オフィス移転業者には、「引越し専門型」「内装・デザイン型」「総合コンサル(PM型)」の3種類があります。それぞれ得意な領域が異なるため、自社の移転目的と担当者の工数をどこまで削減したいかによって、選ぶべきタイプが変わります。
この記事で押さえておきたいポイントをまとめます。
- コストを最小限に抑えたいなら引越し専門業者が向いているが、内装工事や回線工事は別途手配が必要になる
- 空間デザインや働きやすさを重視するなら内装・デザイン会社が適している
- 担当者の負担を減らし、移転全体を安心して任せたいならワンストップ対応の総合コンサルが最適
- 費用の総額は1坪あたり20万〜50万円が目安で、居抜き物件の活用や相見積もりで圧縮できる余地がある
- 業者選びでは価格だけでなく、実績・対応範囲・提案力・サポート体制を総合的に評価することが重要
オフィス移転は10年に一度ともいわれる一大プロジェクトです。担当者一人で複数業者を抱えながら進めるのは、リスクも工数も大きくなります。ビルサクでは、物件探しから内装工事の手配まで一気通貫でサポートしています。「何から始めればいいかわからない」という段階からでも、まずはお気軽にご相談ください。
▼ オフィス移転の相談はこちら(ビルサク)
https://birusaku.jp/